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: 2025年02月17日

就活生向け、最近気になるニュースは?と聞かれた時の対処法

就職活動の面接では、「最近気になるニュースは何ですか?」という質問を受けることがあります。これは一見、雑談のようにも思えますが、実は面接官が就活生の視点や興味関心、情報収集能力、論理的思考力などを多角的に確認するための重要な質問のひとつです。ニュースを通じて得た情報をどのように理解し、自分の意見や学びをどうまとめているかが問われるため、答え方によっては高い評価につながることもあります。本コラムでは、この質問に対する対処法や答える際のポイントを解説します。

1.この質問が意図するもの

面接官が「最近気になるニュースは?」と尋ねる理由はいくつかあります。第一に、就活生が社会の動きや業界のトレンドをどれくらい把握しているかを知りたいからです。ビジネスは常に社会情勢や経済動向と密接に関わっているため、企業としては新入社員にもある程度のアンテナの高さを期待しています。第二に、そのニュースに対する就活生の見解や問題意識、さらにその背景にある論理や価値観がどのように形成されているかをチェックしたいのです。面接官は、ニュースの内容だけではなく、そのニュースを選んだ理由、得られた学び、企業でどう活かしていけるのかなどを注視します。

2.ニュース選びのポイント

「最近気になるニュース」を選ぶにあたっては、以下のような点を意識するとよいでしょう。

業界や職種と関連性のあるニュース

希望する業界や応募企業が注目しているトピックと絡められると、面接官に「自社への関心や準備がしっかりできている」と感じてもらいやすくなります。たとえばIT業界志望であれば、AIやビッグデータ、サイバーセキュリティなどの分野で気になったニュースを選ぶのも一案です。

社会的影響が大きいニュース

就活生としての視野の広さを示すため、国内外を問わず社会的インパクトのあるニュースを取り上げるのも効果的です。その際は、単にニュースを紹介するのではなく、「どのような影響があるのか」「なぜ重要なのか」を明確に伝えましょう。

自分の強みや興味につながるニュース

個人の経験や強みをアピールする材料になるニュースもおすすめです。たとえばボランティア活動に熱心な人が、それに関連する政策ニュースや国際支援に関するニュースを取り上げるのは、具体的なエピソードと絡めるうえで有効です。

3.答え方の構成

面接で「最近気になるニュースは何ですか?」と聞かれた際、漠然とした説明だけでは伝わりにくいこともあります。効果的に伝えるためには、以下のステップで回答を組み立てるとよいでしょう。

結論(どのニュースか)を簡潔に伝える

まずは「○○というニュースが気になっています」という形で、どんなニュースを選んだかを明確にします。面接官にとっては、就活生が何をトピックとして選んだのかが最初のポイントとなるからです。

選んだ理由・背景説明

「なぜそのニュースに注目したのか」を自分の関心や将来像、企業との関連などを交えて説明します。背景には自分の過去の経験や、企業が属する業界との結びつきなどがあると説得力が増します。

ニュースの概要(事実関係)の整理

次に、ニュースの背景や事実関係をコンパクトにまとめます。専門用語ばかりを並べる必要はありませんが、面接官が知らない可能性も念頭に、要点をわかりやすく伝えることが重要です。

自分なりの見解・学び

最も重要な部分が「そのニュースをどう捉えているか」です。「社会や業界にどんな影響を与えるか」「自分の考えや取り組みにどう活かせるか」「どんな課題や可能性があるか」など、深く考えた上で自分の言葉で述べましょう。

企業への貢献につなげる

最後に、「これを踏まえて入社後どのように働きたいか」「企業の課題解決や新規事業にどう活かせるか」など、応募先企業と絡めて着地させると、面接官に好印象を与えやすくなります。

4.注意すべき話題・NGポイント

政治・宗教などのセンシティブな話題

政治や宗教に関して強い個人的意見を述べると、相手の価値観によっては悪印象を与えてしまうリスクもあります。中立的かつ客観的な事実関係を踏まえて話せるのであれば構いませんが、就活の場では大きなリスクがあることを忘れないようにしましょう。

個人的すぎる話題で終わらせない

自分の趣味に関連するニュースなど、あまりにも個人的な範囲で完結してしまう話題は、企業との関連性を示すのが難しくなる可能性があります。趣味を活かせる職種や企業カルチャーと合致する場合は有効ですが、常に「面接で話す意義」を意識しましょう。

情報の正確性や根拠の欠如

SNSなどで見かけたニュースを鵜呑みにして、そのまま答えるのは危険です。面接前に必ず情報源やデータを確認し、自分なりに咀嚼しておく必要があります。曖昧な理解で話してしまうと、面接官に「信頼できない」「思慮が浅い」という印象を与えてしまいます。

5.具体例を考えてみる

たとえば、IT業界を志望している方が「生成AIの急速な発展と、社会やビジネスへの影響」に関するニュースを取り上げる場合は、以下のような流れが考えられます。

ニュースの概要

「チャットボットや画像生成技術など、生成AIの進歩が加速している」という事実をまず端的に紹介します。

選んだ理由・背景

「IT業界を志望しているため、革新的なAI技術がビジネスモデルを大きく変える可能性に興味を持った」という動機を示します。

見解・学び

「生成AIによってクリエイティブな発想が求められる職種でも業務効率化が期待できる一方で、人間の介在価値がどこに残されるのかが課題」といった問題提起を行い、自分なりの考えをまとめます。

企業への貢献

「御社の強みである○○の事業領域にAI技術を掛け合わせれば、新しい付加価値が生まれる可能性があると思う。そのためにも、自分は入社後、技術面だけでなくサービス企画の視点も育てたい」という流れで締めくくると、企業との関連性が明確になります。

6.まとめ

「最近気になるニュースは何ですか?」という質問は、就活の面接においてあなたのアンテナの広さや思考力をアピールする大きなチャンスです。ニュースを通して培った知識や視点を、どのように自社で発揮できるかを示せれば、面接官に好印象を与えることができます。重要なのは、「ニュースをただ紹介する」のではなく、その先にある意味づけや学びをしっかりと自分の言葉で表現することです。事前に業界や企業研究を行い、自分の将来像や強みとのつながりを整理しておけば、話に一貫性や説得力が出ます。ぜひ準備を怠らず、本番で自信をもって答えられるようにしておきましょう。