This content has been restricted to logged-in users only. Please login to view this content.

: 2025年06月11日

【コンサル志望学生向け】各企業のケース問題集+問題の傾向まとめ

はじめに

戦略コンサルティングファームを目指す就活生にとって、「ケース面接」は避けて通れない最大の山場です。特にMBB(マッキンゼー、BCG、ベイン)などのトップファームでは、論理的思考力、構造化力、定量分析能力、さらには即興性までもが鋭く見極められます。

本記事では、上級者向けとして、戦略コンサル12社のケース面接の傾向と、出題された代表的な問題の構造・テーマを分かりやすく解説していきます。すでに基本的なフレームワークやフェルミ推定に慣れてきた人が、さらに一段階上の視座を身につけることを目指します。

ケース面接の本質とは?

戦略コンサルの選考において重視されるのは、知識量よりも「思考の質と展開の仕方」です。どんなに正しい答えでも、それが出るまでのプロセスがあいまいであれば評価はされません。

特に上級編となると以下のような観点が重要になります:

論点設定力:曖昧な状況で何を明らかにすべきかを定める力

仮説構築力:限られた情報から筋の通った仮説を立てる力

データ解釈力:提示された図表や数値の背後にある意味を見抜く力

リスク想定力:施策実行に伴う障害や反作用を多角的に捉える力

戦略コンサル各社の傾向と特徴

1. マッキンゼー・アンド・カンパニー(McKinsey)

傾向:網羅性と深掘りを両立させた思考が求められる。「他には?」「その理由は?」と面接官に追求される場面が多い。

代表テーマ例:レンタカー業界の利益率改善、新規事業の参入是非とシナジー分析、医療施設のコスト構造分析

2. ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)

傾向:仮説駆動型思考とストーリーテリング能力のバランスが試される。プレゼン形式での発表を求められることもある。

代表テーマ例:小売業の業績不振の原因究明と対策、D2Cブランドの拡大戦略、都市交通インフラの最適化提案

3. ベイン・アンド・カンパニー(Bain)

傾向:ビジネス感覚や実行力のある戦略立案を重視。現場で機能するかどうかの現実性まで求められる。

代表テーマ例:成長余地のある市場への新規参入検討、M&A後の統合作業、顧客セグメント別の戦略最適化

4. A.T.カーニー(Kearney)

傾向:数値に基づいた意思決定が求められる。グラフや表から示唆を読み取る問題が頻出。

代表テーマ例:製造コストの分析と改善提案、チェーン展開の収益性比較、物流最適化案の計量モデル作成

5. Strategy&(PwC)

傾向:中長期の視点で戦略的意義を問うテーマが多い。定性的な議論の質が重視される。

代表テーマ例:エネルギー企業のESG戦略、テック企業の人材配置、業界再編のシナリオ策定

6. ローランド・ベルガー(Roland Berger)

傾向:製造業や重厚長大型のテーマが多く、業界知識が問われる場面もある。

代表テーマ例:化学業界のバリューチェーン最適化、自動車部品メーカーの競争力分析、脱炭素に向けた構造転換案

7. ドリームインキュベータ(DI)

傾向:新規事業創出や政策提言型のテーマが多い。抽象度の高い問いに自ら仮説を立てて答える力が試される。

代表テーマ例:地方創生プロジェクトの設計、教育改革のロードマップ、官民連携でのイノベーション促進策

ケース対策のポイント

  1. アウトライン思考を癖づける
    「Who」「What」「How」「Why」「Risk」などの問いを常に意識し、まずは構造を立ててから詳細を詰める。
  2. グラフ問題の演習を積む
    過去問を参考に、複数グラフの読み取りや、傾向と対策を導き出す練習を反復する。
  3. 言語化トレーニングを行う
    ロジックだけでなく、「わかりやすく伝える力」も差がつく要素。普段から意識して言語化する癖を持つとよい。

最後に:上級編に挑む前に

ケース面接で評価されるのは「知識」ではなく「思考力」と「伝達力」です。最上位ファームの面接官は、その場での即興性や一貫性まで見ています。初級・中級レベルを十分にこなした上で、実際の過去問や模擬ケースを通じて実戦感覚を養いましょう。

一朝一夕では対策できませんが、地道な積み上げが合格への近道です。

今後の展望とおすすめアクション

  • ケース対策本を2冊以上読む(ex.『東大生が書いたケース問題集』など)
  • 模擬面接を週1本は実施(録音して自己チェック)
  • コンサル内定者の過去問を収集して分野ごとに分類・整理

コンサル就活、次の一歩へ

ケース面接は「慣れ」で勝負が決まるフェーズでもあります。実戦経験を積みながら、ぜひ志望企業ごとの出題傾向を把握し、あなただけの戦略を組み立てていきましょう。